都内デパート

デパート旗艦店のリニューアル

商業施設・複合施設

日本有数の地価を誇る場所に建つ都内の某百貨店。通常営業時で一日の来客数は5万人、イベント時ともなれば30万人にも膨れあがる巨大なショッピングゾーンだ。
平成13年から17年にかけて段階的にリニューアル工事が行われ、当社はシステムインテグレータとして携わることになった。

 

柔軟性のある中央監視盤システムを構築。

 

「実は大手メーカー機器が導入予定のプロジェクトで、当社に声がかかった時にはすでに各端末が設置済みでした。あとは中央監視盤を導入するだけという段階です。ただ、お客様サイドでより柔軟性に富んだシステムを導入したいというニーズがあり、当社で扱うオープン制御ネットワークシステム「Lon Works」に強い関心を持っていただきました」(施工担当者)

 

具体的にどのようなニーズだったのか。

 

「まず、スケジュール運転が大きな課題でした。建物内には数多くのテナント様が入っていて、テナント様ごとにきめ細かいスケジュール運転を行う必要があります。さらに、百貨店という特性上、照明の運用も独自のノウハウがありました。商品をきれいに見せるため、光量を落とすわけにはいかない。特に1階の演出照明は大きな電力を必要とします。照明の演出効果を損なうことなく、効率的な省エネ対策が求められました。そこで自由にカスタマイズできる「Lon Works」が威力を発揮してくれました」(営業担当者)

 

このプロジェクトでは一から設計施工に携わったということだが。

 

「来客数の多い店舗ということもあり、冬でも冷房を入れたり、外気の過剰流入を防ぐために吹き出しを強めたりと、お客様独自の運用ノウハウがありました。このプロジェクトでは設計段階からお客様とダイレクトにコミュニケーションできたため、従来手動で行っていた運用手順をひとつひとつ調べ上げ、そのまま「Lon Works」で自動化しています。新システムの導入は大きな変化を伴いますが、「Lon Works」ならお客様の運用ノウハウを活かした形でシステム移行できます。またこの事例では、各種制御情報をSQLデータベースにして、日報・月報の形で提供しています。この際お客様が従来から使い慣れ親しまれた帳票形式に落とし込み、業務手順を変えないように配慮したことが、大変よろこばれました。システムが先にあるのではなく、お客様の業務スタイルを柔軟に取り込んでいくことが可能です。ニーズが明確であればあるほど、オープン制御ネットワークのメリットが活かせます」(施工担当者)