六本木ヒルズ(六本木六丁目ビル)

事業用施設

2003年4月に竣工した六本木ヒルズの中心的な建物である森タワーは、地上54階、地下6階、高さ238メートル、延床面積380,105平方メートルという超高層ビルだ。

オープン制御ネットワークシステム「Lon Works」を全面的に導入しており、当社では低層階と一部の基準階の空調自動制御、及び中央監視システムの施工に携わっている。

 

複数の計装会社が共同で作業にあたった大規模プロジェクト。

 

「大規模な建物ですので、複数の計装会社が共同で作業にあたりました。我々は全てのフロアのモデルとなる8階を担当したのですが、この基準階の施工は他の階にコピーされていくことになります。それだけにプレッシャーは相当なものでした。各社のやり方やアイディアをすり合わせ、慎重に施工を進めていきます。なにしろ手本となる階ですかから、施工品質には細心の注意を払いました」(施工担当者)

 

「巨大高層ビルは通信の信頼性が重要です。Lon Worksはすべての制御信号が通信環境の良否に左右されることから、長いケーブルの敷設には、ノイズ対策が欠かせません。ノイズフィルターを付けたり、Lonケーブルを特注で製作したり様々な対策を施すのですが、やはりシステムを動かしてみないと見えてこない部分があります。調整段階で徹底的にチェックして、ノイズ対策に努めました」(施工担当者)

 

スケジュールの厳しいプロジェクトだったと聞いているが。

 

「この規模からすると大変タイトなスケジュールでした。しかしだからといって、施工品質を妥協するわけにはいきません。そこで、手間が掛かる基準階の事務室部分における機器への接続をすべてコネクタ施工にして、作業性と安全性を確保することにしました。天井裏などの作業では通常の接続方法だと時間と手間がかかりますが、コネクタなら挿し込むだけなので迅速に作業が行えます。すべての機器とケーブルにコネクタ施工するためコストアップにはなりますが、品質に妥協せず工期を遵守するという、クライアント様のご要望にお応えできました」(施工担当者)